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事故の後に現れた男

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東北自動車道で一家四人が乗った自動車が、
平日の深夜に中央分離帯に激突して全員死亡するという事故があった。

その後、身元の特定と検死が行われ、歯の治療記録から、
死亡したのは東京西多摩地方に住んでいる家族だという事が判明。

アルコールが検出されたとか、見通しの悪い場所だったとか、
事故を起こすような要因は見つからなかったが、
特に不審な点もなかったため、
ハンドル操作のミスによる普通の事故として処理された。


事故から2日後、1人の男が東京某市にある警察署に訪ねてきて、

「僕が死んだというニュースの報道を見たのですが、
 じゃあ、僕はいったい誰なのでしょうか?

とおかしな事を言ってきた。





警察がその男に詳しく話を聞いたところ、
男は次のように語ったという。

一昨日の朝に朝寝坊して起きたら、家に家族が誰もいない。
どこかに行ったのだと思い、そのまま気にも留めていなかったが、
夜になっても誰も帰ってこないし連絡もない。
心配になって警察に連絡したが、
子供の悪戯だと思われたのかすぐ切られてしまった。
祖父母や親戚にも連絡してみたが、
誰も連絡を受けていないと言われた。

そのまま朝まで待っていたが、つけっぱなしのTVのニュースを見ると、
自分も含めた家族全員が死んだことになっていたので
詳しく知りたくて訪ねて来た、との事だったらしい。



男の話を受けて、警察が再度、検視結果を詳しく調べたところ、
家族の歯科治療記録との照合で、父親、母親、長女は
間違いなく本人だと判明したものの、長男は頭部の損傷が激しく、
照合ができなかったと記録に書いてあったという。

警察を訪ねてきた男は死亡した一家の長男なのであろうか?
だとしたら、死亡した家族と一緒にいた男はいったい誰なのか・・・


この世界にはドッペルゲンガーと呼ばれる
自分とそっくりの姿をした分身が存在すると言われています。

もしかしたら、事故で死亡した身元不明の男は
長男のドッペルゲンガーだったのかもしれません。
そして、このドッペルゲンガーが長男の家族を自分のものとするため、
事故を起こして家族を連れ去っていってしまったのかも。。。



参照元:『首都神話~八十二夜~』,2ちゃんねる

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