井筒和幸監督の映画『パッチギ!』に
役者として出演したケンドーコバヤシさん。
これは、その映画の撮影においてケンコバさんが
実際に体験した出来事である。
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ケンコバ演じる大西がスナックで飲んでいるところに、
リ・アンソン役の高岡蒼佑がやってきて
ウイスキーの瓶でバーン!とケンコバを殴り、
殴られたケンコバは倒れて痙攣するという場面。
ケンコバが撮影現場に行くと、飴細工で作ったウイスキーの瓶が
10本以上ずらりと並んでおり、井筒監督が「試しに一本見とくか」
とテーブルと叩いてバリーンと割って見せたそうです。
そして迎えた本番。
高岡蒼佑がウイスキーの瓶を持ってケンコバの頭を殴ったところ、
たまたまウイスキーの瓶は割れなかったという。
叩かれたケンコバは ドーン! という衝撃を受けて
意識が飛んだようになったそうなのですが、
監督的にはいい画がとれたらしく、
瓶が割れなくても「OK」が出たそうです。
後日、吉本興行の後輩であるブラックマヨネーズの吉田が
井筒監督と飲んだ際、
「井筒さん、コバヤシさんが瓶で殴られたシーン、
普通だったらバシャーンと割れるはずなのに何でですか?」
と聞いたところ、井筒監督は
「お前、飲み屋のケンカ見た事ないの?
あんなん割れへんで。 リアルは割れへんねん。」
とシラっと答えたという。
その話を吉田から聞いたケンコバは気づいたそうです。
ハメられた!!と。
そう。井筒監督はケンコバにあらかじめ割れる瓶を見せて
安心させておいた上で、本番では割れない瓶で
バーン! と叩かせたのです。
本番でケンコバが見せたリアクションは
演技ではなくリアルな素のリアクションであり、
意識が飛びそうになったのも当たり前なわけです。
リアルを求めるために、ここまでやるとは。
井筒監督おそるべし・・・。
参照元:『にけつッ!!』
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